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- 当院の日常②
いじめから子供を守ろう いじめ 自殺 いじめに勝つ
2013年3月で7歳になります。
はやいもので、ぷーちゃんももう7歳になります。7年目についに、ぷーちゃんとのツーショットお披露目です。
「楽になりたいなら生きていけ」
僕が双子だということはご存知でしたっけ。一卵性双生児の弟なんです。コウクリニックの「コウ」は康という名前から来ています。兄は「ケン」、二人合わせて「健康」というわけです。双子にピッタシの名前でしょう。そんな兄が、この度電子書籍で上記タイトルの本を書きました。テーマは今や世の大きな問題となっている「いじめ」です。子ども達が抱えている心の叫びはある時は、いじめという形で表現されます。 出生まもなく顔に大やけどを負った兄が、その容姿の違いを格好の材料に、さまざまないじめを受けていきます。いじめは昔からあったのです。小学校低学年で自殺の思いまで追い込まれたケン少年がどのようにしてそれを克服していったかが上・中・下巻の三部作(全5巻)の中で語られています。僕がどのようなおちゃまな幼少期を過ごしていたかも紹介されています。是非ご一読ください。 縦書きでスマホでも読めるようになりました。 アマゾンの電子書籍 キンドル本で 「楽になりたいなら生きていけ」でご検索ください。
「いじめ」はどこにでもある
クリニックにはさまざまな「いじめ」を受けて体調を崩している方々が受診されています。保育園で、幼稚園で、学校で、会社など職場で・・、あるいは家庭内でと複数の人間がいる場所であればどこにでも「いじめ」は発生してきます。「いじめ」にあった人間は、子供から大人まで、自分に自信を失い、足を踏み出し遭遇する世界に怯え、不安・悲しみに打ちひしがれ、自責の念や恨みの念がつのり、ついには自殺まで考えるまで追い込まれてしまっています。
診療の場では大半は「いじめ」の存在を口にしません。診療の中でその存在が明らかになってきます。「いじめ」は医者で対応すべき問題ではないだろうという意見もあるでしょう。でも人間は「心身一如」の存在です。原因が「いじめ」であろうがなかろうが、心の乱れはその人の体調を崩していくこともあります。確かに、「いじめ」に有効な飲み薬なんかありません。その体調不良を戻すには、「いじめ」に打ち勝つ強さをその人がもつことです。薬を処方することが医者の役割ではありません。心と体のバランスを取るにはどうしたらよいかを一緒に考え、命のすばらしさを共感しあえる場を持つことが医療の原点です。
「いじめ」を受けてきている子供たちに僕はよく兄の話をしてきています。これからもそうすると思います。僕の兄は小学時代にかなりひどいいじめを受けました。心と体のバランスを大きく崩しもしました。でも彼は「いじめ」の中で色々な気づきをし、とてもたくましくなりました。そんな兄を僕は心から尊敬しています。少年期にあれだけつらい目にあいながらも、無類の純粋さ・やさしさを持ち続けているのは、「いじめ」の根っこにあるものが心底なんなのかがみえているからなんだと思うのです。兄が「いじめ」の中で得た気づきについても時々子供たちに話しています。うまく伝えきれないもどかしさも感じていました。今回兄が自らの体験を本(「楽になりたいなら生きていけ」)にしました。特に「いじめ」を受けている人には是非、読んで欲しいと思っています。もちろんそのご家族や友人、そして「いじめ」に加担している人たちの目にもとまってほしいものです。
「楽になりたいなら生きていけ」
いじめから子供を守ろうネットワークなど、学校でのいじめに対して立ち上がる集いも全国でどんどん出てきています。
テレビ放送でそんな話題が取り上げられる度に「楽になりたいなら生きていけ」という本がタイムリーに刊行されたんだなぁと思います。いじめの実話本で5冊シリーズなんて多分これまでにないでしょう。患者さんから電子書籍なので読めない、本にしてくれないか、電子書籍を購入しようとしたけどうまくいかなかったなどの声をお聞きすると、とても残念な気がしています。
長編ですが、いくつかのセッションに分けられ、いじめに対する作者のメッセージが緊張感をもって迫ってきます。色々な方々に是非読んでもらえたらなと切に思います。